2024年のブナの全国結実状況 | |
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〇アンケートの回答は35名の方から得られ、調査林分は72カ所であった。回答のあったブナ林分は北海道が3カ所、東北地方が7カ所、関東地方が7カ所、北陸地方が31カ所、中部地方(北陸を除く)が7カ所、関西地方が3カ所、中国地方が4カ所、四国地方が7カ所、九州地方が3カ所であった。これらの調査林分の分布は、日本におけるブナの分布地域の大部分をカバーしていた。 〇2024年に結実(結実率≧1)が観察された調査林分は、北海道3カ所、東北7カ所、関東6カ所、北陸18カ所、中部5カ所、関西3カ所、中国1カ所、四国7カ所、九州1カ所の計51林分であった(表2)。全調査林分の71 %で結実が認められ、残りの29 %の林分で結実率1 未満でした(図1A )。 〇調査を開始した1993年以降では、2024年の調査林分数に対する結実林分数の割合(71%)は、2005年(70%;佐藤, 2006)や2011年(70%;佐藤, 2012)、2009年(71%;佐藤, 2010)とよく似た値で、結実率8-10の豊作林分の割合(28%)は、 2021年(29%;佐藤, 2022)とほぼ同じであった。 〇有効な果実の散布が行われていると考えられる結実率3以上(佐藤, 2002)の林分は38カ所で、全調査林分の53%であった。これらの林分は北海道、東北、関東、北陸、中部、関西、四国に分布していた(図1B)。結実率8以上の豊作林分は北海道、東北、関東、北陸、中部、関西、四国で認められた。 〇林分の胸高直径階級と結実率の関係を図2に示した。胸高直径が20 ? 39 cm階級は12林分(全体の17%)の内7林分(58%)で、40 ? 49 cm階級は32林分(46%)の内24林分(75%)で、50 ? 99 cm階級は26林分(37%)の内19林分(73%)で、それぞれ結実率が1以上であった。3つの胸高直径階級間の結実率の分布(結実率 < 1と結実率 ≧ 1)に有意差は認められなかった(χ2cal = 1.24,p > 0.05)。 〇林分が立地する標高階級と結実率の関係を図3に示した。0 - 499m階級は14林分の内6林分(43%)で、500 - 999m階級は26林分の内17林分(65%)で、1000 - 1499m階級は28林分の内25林分(89%)で、1500m以上の階級は4林分の内3林分(75%)でそれぞれ結実率1以上であった。林分の立地標高階級による結実率の分布に有意な違いが認められた(χ2cal = 10.33,p = 0.02)。 |