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30年ぶりのキナバル山・トレッキング
2019年4月1日〜5日まで、30年ぶりにマレーシア国サバ州(ボルネオ島)にあるキナバル山へ行きました。その時に撮った風景や植物(シャクナゲやラン、ウツボカズラ、ラフレシアなど)と山を紹介します。

3月31日 富山→東京→成田空港 ホテル日航泊
4月1日 成田空港9:30発→MH081→17:30コタキナバル空港着→車→18:30プロムナードホテル泊
4月2日 コタキナバル7:00→キナバルパークHQ9:00→車→ティンポホンゲート10:08→登山→パナラバン小屋16:30着泊
4月3日 パナラバン小屋1:30サパー2:30出発→登山→ローズピーク(4095m)6:30着→徒歩→11:30パナラバン小屋泊
4月4日 パナラバン小屋6:30出発→下山→12:09ティンポホンゲート着→車→ラナウで昼食→ポーリンでラフレシアを観察→コタキナバル18:30プロムナードホテル泊
4月5日 コタキナバル10:00発→タクシー350MR→ラフレシアセンター→15:30着コタキナバル→コタキナバル空港→MH2631→クアラルンプール→MH088→
4月6日 →7:30成田空港→東京→富山


2019.4.1 マレーシア航空MH081から撮影
キナバル山(4096m)

2019.4.1 マレーシア航空から撮影
キナバル山(左上)とコタキナバル(右下)

2019.4.1 コタキナバルで撮影
街は30年前と比べて大きく変わった。以前海上住宅があった所にはショッピングセンターやホテルが建っている

2019.4.1 コタキナバルのマーケットで撮影
手前がマンゴスチン、奥がドリアン。ドリアンは1パック450円ほど

2019.4.2 タンパローリー近くで撮影
キナバルパークHQに向かう途中から見えたキナバル山

2019.4.2 キナバルパークHQ(1564m)で撮影
以前はハイビスカスを前景にキナバル山が見えたのだが

キナバルパークのホームページある登山マップ

2019.4.2 ティンポホンゲート(1866m)で撮影
ゲートで誰が何時、このゲートを通過したのか記録される

2019.4.2 Kandis Shelter(1981m)で撮影
各シェルターには水洗トイレがある。登山道は快適


2019.4.2 ティンポホンゲート〜Kandis Shelter(1981m)で撮影
アカネ科のArgostemma moultonii。高さ10cm程で、茎の先に5−10個の花がつく

2019.4.2 ティンポホンゲート〜Kandis Shelter(1981m)で撮影
イワタバコ科のCyrtandra burbidgei

2019.4.2 ティンポホンゲート〜Kandis Shelter(1981m)で撮影
シダ植物のDipteris conjugata。日本名ヤブレガサウラボシ

2019.4.2 ティンポホンゲート〜Kandis Shelter(1981m)で撮影
イワタバコ科のCyrtandra clarkei

2019.4.2 Lowii〜Mempening Shelter(2516m)で撮影
シュウカイドウ科のBegonia burbidgei。花は直径3cm程ある

2019.4.2 Layang Layang〜Lowii Shelter(2267m)で撮影
アカネ科のHedyotis macrostegia

2019.4.2 Lowii〜Mempening Shelterで撮影
ツリフネソウ科のImpatiens platypetala。花は直径3cm程ある

2019.4.2 Lowii〜Mempening Shelterで撮影
ツツジ科のRhododendron fallacinum。花序は直径15cmほど。

2019.4.2 Lowii〜Ubah Shelter(2081m)で撮影
ツツジ科のRhododendron cuneifolium。花筒の長さは3cmほど。

2019.4.2 Layang Layang〜Lowii Shelterで撮影
ウツボカズラ科のNpenthes tentaculata。小型のウツボカズラで、捕虫嚢は長さ10cmほど。堆積岩帯に生育する。

2019.4.2 Layang Layang〜Villosa Shelter(2961m)で撮影
ウツボカズラ科のNepenthes villosa。捕虫嚢は葉が変形したもので、長さ15cmほど。超塩基性岩帯に生育する。

2019.4.2 Layang Layang〜Villosa Shelterで撮影
ウツボカズラ科のNpenthes villosaの葉の先端。これから捕虫嚢が形成されるのかな。

2019.4.2 Layang Layang〜Villosa Shelterで撮影
ウツボカズラ科のNepenthes villosaの花。

2019.4.2 Layang Layang〜Villosa Shelterで撮影
ブナ科のLithocarpus havilandii。ドングリは長さ3cmほど。

2019.4.2 Villosa〜Panalaban(3244m) で撮影
オオバヤドリギ科の寄生植物、Lepidaria。花は長さ3cmほど。超塩基性岩帯に生育する。

2019.4.2 Villosa〜Panalaban で撮影
Leptspermumの背の低い林が超塩基性岩帯の特徴的な植生

2019.4.2 Panalaban(3270m)で撮影
Panalabanから見たドンキー岩。大きな宿舎とレストランがある。ベッドは一人に1台で、快適に宿泊。

2019.4.2 Panalaban(3270m)で撮影
バラ科のRubus lineatus。集合果は直径2cmほど。葉の裏が白い。

2019.4.2 Panalaban(3270m)で撮影
バラ科のRubus lowii。集合果は直径1.5cmほど。

2019.4.2 LabanrataResthouse(3273m)で撮影
ラバンラタレストハウス。

2019.4.3 Sayat-Sayat〜Panalabanで撮影
ラバンラタレストハウス。

2019.4.2 LabanrataResthouse(3273m)で撮影
ラバンラタレストハウスでの食事はビュッフェ式。宿泊者は食事を取ることができる。

2019.4.3 Sayat-Sayat〜Panalabanで撮影
パナラバンの宿泊施設を上から見たところ

2019.4.3 Low's Peakの下で撮影
夜中の2時半に出発。夜明け前のキナバル山Tunku Abdul Rahman peak(3948m)の方向。

2019.4.3 Low's Peak(4095m)で撮影
夜が明けてまもなく、登頂した。本日の最後のグループ。

2019.4.3 Low's Peak で撮影
Low's Peakではたくさんの登山者が記念撮影。

2019.4.3 Low's Peakから撮影
キナバル山の北側に、切れ落ちたローズガレー

2019.4.3 Low's Peak の下で撮影
Low's Peakに登頂してから、Low's Peakと共に。

2019.4.3 Low's Peakから撮影
Victoria Peak

2019.4.3 Low's Peak から撮影
左のPeakがSt.John's Peak(4091m)、奥のPeakはAlexandra Peak(3998m)、キナバル山の巨大な影がコタキナバル方向に伸びている。

2019.4.3 Low's Peakの下で撮影
St.John's Peak(4091m)

2019.4.3 Low's Peak の下で撮影
奥の小さいPeakはKinabalu South(3922m)、手前の植物はLeptospermum。

2019.4.3 Low's Peakの下で撮影
山頂付近の水たまりには氷が張っていた。寒かった。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋(3668m)の上で撮影
花崗岩の岩盤につけられた、氷河の削った線状痕。左側の小さな建物はSayat-Sayat小屋

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋の上で撮影
ツツジ科のRhododendron ericoidesが岩盤の割れ目に生育している。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋近くで撮影
バラ科のPotentilla borneensis。葉が銀色に輝く。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋近くで撮影
ツツジ科のVaccinum stapfianumが岩盤の割れ目に生育している。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋近くで撮影
Sayat-Sayat小屋(3668m)で、登りは5:30が門限、それ以降登れない。下りは12:00までに通過しないと行けない。山頂付近でゆっくりできない。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋近くで撮影
バラ科のRubus satotakshii。30年前に発表された新種。私の名前がつけられている。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋〜Panalabanで撮影
ゴマノハグサ科のEuphrasia borneensis。日本のミヤマコゴメグサにそっくり。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋〜Panalabanで撮影
ツバキ科のSchima wallichii。日本のツバキに似ている。

2019.4.3 Panalabanで撮影
2015年6月5日の地震で崩れた場所?。

2019.4.3 Panalabanで撮影
地震で崩れ落ちた岩で破壊された山小屋?。この地震で何人もの登山客が犠牲になった。ご冥福を祈る。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋〜Panalabanで撮影
ヤマモモ科のMyrica javanica。日本のヤマモモにそっくり。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋〜Panalabanで撮影
キンポウゲ科のRanunculus lowii。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋〜Panalabanで撮影
ツツジ科のRhododendron buxifolium。高さ3mくらいになる。

2019.4.3 Sayat-Sayat小屋〜Panalabanで撮影
セリ科のTrachymne saniculifolia。

2019.4.3 Panalabanで撮影
エダハマキ科のPhyllocladus hypophyllus。針葉樹の仲間。

2019.4.3 Panalabanで撮影
シキミモドキ科のTasmannia piperita。雌雄異株で、写真は雄花。

2019.4.4 Layang Layang〜Villosa Shelterで撮影
ラン科のDendrochilum grandiflorum。

2019.4.4 Layang Layang〜Villosa Shelterで撮影
ラン科のDendrochilum。着生ラン。

2019.4.4 Layang Layang〜Villosa Shelterで撮影
ラン科のEria grandis。地生ラン。

2019.4.4 Layang Layang〜Villosa Shelterで撮影
アカネ科のHedyotis。

2019.4.4 Villosa Shelter(2961m)の近くで撮影
超塩基性岩帯のLeptospermum recurvumの低木林。

2019.4.4 Villosa Shelterの近くで撮影
フトモモ科のLeptospermum recurvum。

2019.4.4 Villosa Shelter(2961m)の近くで撮影
ロバの耳峰(4048m)。左側の先端が地震(2015年)で崩れてしまった。

2019.4.4 Villosa Shelterの近くで撮影
Villosa Shelterの近くから見たロバの耳峰。

2019.4.4 Villosa〜Layang Layang Shelter(2702m)で撮影
超塩基性岩帯にLeptospermumと一緒によく見られる裸子植物のDacrydium gibbesiae。

2019.4.4 Villosa〜Layang Layang Shelterで撮影
イラクサ科のElatostema lithoneurum。ウワバミソウの仲間。

2019.4.4 Layang Layang〜Lowii Shelter(2267m)で撮影
ツチトリモチ科のBalanophora reflexa。菌根菌と一緒に生活している腐生植物

2019.4.4 Mempening〜Lowii Shelterで撮影
キキョウ科科のLobelia borneensis 。

2019.4.4 Uba〜Lowii Shelterで撮影
ノボタン科のMelastoma sp.。ノボタンの仲間は海岸から2000mぐらいまで分布している。

2019.4.4 Uba〜Lowii Shelterで撮影
フトモモ科のLeptospermum flavescens。2700m以上に多く見られるL. recurvumとよく似た花をつけるが、純林を作らない。

2019.4.4 Uba〜Lowii Shelterで撮影
バラ科のRubus fraxinifolius。

2019.4.4 Mempening〜Lowii Shelterで撮影
ノボタン科のSonerilla crassiuscula。

2019.4.4 Uba〜Lowii Shelterで撮影
足下にまとわりついたツパイ。以前は霊長類に近いと考えられていたが、現在は、独立したツパイ目とされる。

2019.4.4 Layang Layang〜Lowii Shelterで撮影
ユガミウチワ科のPentaphragma aurantiacum。日本にはこの科の植物はない。

2019.4.4 Kandis〜Timpohon Gate(1866m)で撮影
巨大なコケ。スギゴケの仲間か?

2019.4.4 Timpohon Gateで撮影
Timpohon Gateでチェックを受ける。登り始めと下山(12:09)のチェック。

2019.4.4 Poringで撮影
ポーリン温泉へラフレシアを見に行く。人家の庭に生育しているので、見学に1人30RM支払う。ガイドがついて2個の花を見る。

2019.4.4 Poringで撮影
ラフレシア科のRafflesia keithii。開花して5日目の花。直径90cm。以前はポーリングの手前の人家近くで観察できた。

2019.4.4 Poringで撮影
ポーリン温泉のRafflesia keithii(別個体)。花の中の花盤の様子。2個の花を観察したが、臭いは全くない。

2019.4.4 Poringで撮影
ポーリン温泉の別のRafflesia keithii(左同じ個体)。花が終わった後の花盤で、真っ黒。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
コタキナバルとタンブナンの間にあるクロッカー山脈の山中にあるラフレシア保護林。タクシーをチャーター(350RM)して行く。入林料として一人5RMとガイドに100RM支払う。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア保護林の事務所から少し離れた所まで移動し、そこで車を降り、林に入る。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア保護林はフタバガキ科のShoreaなどの原生林。樹高は30〜40mもある。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア保護林では、樹幹に着生したAsplenium nidusシマオオタニワタリが見られる。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア保護林の中をラフレシアを探してガイドと共に歩く。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア保護林には先月開花した個体の識別票などが見られた。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア科のRafflesia pricei。歩いて40分後、ようやく出会えた。開花して3日目の花。直径45cm。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
Rafflesia priceiの周りをハエが飛び回っている。しかし臭いは全くない。この個体は雄花なのか雌花なのか不明。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
Rafflesia priceiの花弁の模様は触ると蝋細工の様子。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
Rafflesia priceiの花盤の様子。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
Rafflesia priceiの蕾。ピンポン球くらいの蕾は半年ほどで開花する。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシアが寄生するTetorastigma(ミツバビンボウカヅラ属)のツル。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
巨大なタケの林があった。このタケはポーリンと呼ばれる。ポーリン温泉という名前は、このタケが多いので、ポーリンと名付けられたようだ。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア保護林の林床には、ショウガ科の植物が多く見られた。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア保護林の駐車場では、マレーシアでおなじみのStachytarphetaが繁茂していた。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
ラフレシア保護林の駐車場では、またMimoza(オジギソウ)も見られた。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
標高約1000mのクロッカー山脈を横断する道路の路肩にはMealsatomaが花盛り。花序は長さ20cmほど。

2019.4.5 Rafflesia 保護センターで撮影
Melastomaの花。サバ州の山地ではどこでも見られる。